雪待 [冬景]
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十二月十九日(月) 撮影
十二月の暦も半分過ぎれば、
そろそろ雪が降っても良い頃。
雪国で生活する者にとっては、
厄介者の雪で有難くないのでありますが、
その美しい光景を心待ちにしている想いが、
私の心の片隅にある時候であります。
落雪 [冬景]
〔01〕
朝方天気の良い日で、
この年最後の出勤日でした。
いつも通り仕事場に着いた私は、
手前の景色など写真に撮り始めました。
東の空の明るいところを望遠で切り取ろうとカメラを向けると、
自分の居る所は雪が降っていないのに、
少し離れた空には雪が降っているのを撮った写真で気付きました。
〔02〕
自分と空の間のどの辺りで雪が降っているのか分かりません。
オートフォーカスのカメラでは雪にピントを合わせることも困難です。
マニュアルフォーカスに設定している間にも空がどんどん変化していきます。
カメラの操作ももどかしく、
ピントを気にせずとりあえずシャッターを押していきます。
〔03〕
降っているのは雪でしょうか。
その落ちる早さから霰のようにも見えます。
よく見ると暗い空の部分にも雪を見ることが出来ます。
〔04〕
あっという間に太陽は厚い雲に覆われていきます。
次第に雪の降る様を明るい空を背景に見ることは出来なくなりました。
その後まもなく、私の居る場所にも雪が降り始めました。
十二月二十八日(水) 撮影
長年雪国に住み、
長いこと写真を撮りながら、
降り積もった雪の写真を撮ることはあっても、
空を舞う雪を撮るということがあまりありませんでした。
降る雪を撮ることは、
技術的にも難しのですが、
雪の降る中をカメラを持ち出すのが嫌だとか、
雪の降る様をきれいに撮ることが出来る場面に居合わさないなど、
様々な条件が揃わないという言い訳がましい理由の元、
何よりもそうした言い訳を長いことしていた故に、
そう自分の頭に刷り込まれていて、
雪を目にしても心が動かないという現象を引き起こしていたような気がします。
昨年の秋以降、
この場所での定点観察的な撮影で、
普段動かない心に少し刺激を与えられた気がします。
うまく撮ることは出来ませんでしたが、
こうして雪の降る様を写真に撮ることも出来ました。
約半年間、この場所で得た写真は、
その出来栄え以上に朝のわずかな時間の中で、
自然の様々な表情を見ること出来たことが幸せで収穫でした。
既に今はもうその場所に毎朝立つことが出来ないのですから、
この半年間目にした風景は本当に貴重なものであります。
冬来 [冬景]
十二月二十四日(土) 撮影
ついに雪が降りました。
朝起きたら辺り一面銀世界と
景色は劇的に変化を遂げていました。
五十年雪国に住み続け、
見慣れた景色ではありますが、
冬の初めにこうした銀世界を見るにつけ、
やはり心は躍ります。
日本は式がはっきりとした国ですが、
雪国では冬にこの白色を纏う景色があるからこそ、
一層その四季感が深まります。
気象記録としては初雪では無いのかもしれませんが、
この雪が本格的な積雪となりました。
私に取ってはこの雪が大切な記録、
本格的な冬の季節の到来です。
終雪 [冬景]

〔01〕
先ほどまで青一色だった雪肌が、
薄らと紅色を纏い始めました。

〔02〕
畑の畝、
その起伏を柔らかく、
そしていくらか温かみのある色の雪で包んでいます。

〔03〕
横からの光は雪肌の陰影を作ります。
在り来たりな田んぼの起伏の表情を豊かにします。

〔04〕
雪解けの水溜りにもうっすらと雪が残りってました。
その水溜りが輝く位置を求めて歩きます。

〔05〕
暗雲に切れ間が出来ました。
蒼いまま暮れ行くと思われましたが、、
見納めの雪を劇的に印象深い光景に仕立てました。

〔06〕
見上げれば、
夕暮れの空に浮かび上がる枝の影。

〔07〕
雲は流れ空の表情は刻々と変化します。

〔08〕
その空の動きに合わせ、
空と枝の重なり具合を探ります。

〔09〕
空と枝、
その陰影が織りなす光景、
刻々と変化する様は見ていて飽きることがありません。

〔10〕
光の動きは早く、
空は暮れていきます。

〔11〕
雪の感触を踏みしめて歩きます。
また来る冬まで忘れることの無いように。

〔12〕
この足跡は雪への想い。
再び出会う雪の積もる冬まで続いて行きます。
三月二十七日(日) 撮影
いよいよ雪との別離です。
季節はもうすぐそこまで春がやってきている、
三月も終わりの景色です。
この冬綴ってきた「冬景」、
雪景色の写真も今日の記事で終わります。
途中休んだり、
他の記事を挟んでしまい、
最終回の記事は入梅時期となってしまいました。
実際の冬よりも長きに渡り、
「冬景」にお付き合いいただきありがとうございます。
この翌日には雪は消えてしまい、
春の訪れを処々に見ることが出来ました。
仕事も一段落を向かえようやく写真を撮りに出掛ける余裕も出来ました。
出掛けるといっても自宅から数キロで、
撮る写真はいつもと変わらず、
繰り返し同じ被写体を追い続けています。、
次回記事からその写真を記事にしていきます。
随分季節は遅れますが、
お付き合いのほどよろしくお願いします。
終雪 [冬景]
夕暮れ近く、
外の明るさに誘われ裏の田んぼへとカメラを携へ家を出ました。
その朝に降った雪は融けることなく、
夕方まで田んぼを白く覆っていました。
その雪明りび誘われての外出です。
三月下旬の雪は別れの雪、
この日の雪も最後なのかどうかは時が過ぎてみないと分かりません。
ですからこの時候の雪には自然と感覚を澄ませて接します。
〔01〕
外に出て頭上高く空を見上げました。
このうした空の配色、
凍て付く冴えた空の冬ももう終わります。
〔02〕
空は眺める方角によりその表情は変わります。
西のを見やれば、
深い陰影の空が広がっていました。
〔03〕
目線を落とし、
雪に覆われた田んぼを眺めます。
一夜に降った雪は思った深かったものの、
一度地面の顔を覗かせていた田んぼに、
地面の島を作っていました。
〔03〕
雪の写真を撮ろうと思い出掛けたのに、
空の表情も気になり時折空を眺めます。
夕暮れ近い空は刻々と表情を変えるのです。
〔04〕
歩を進めれば雪に覆われた田んぼの表情も変わります。
地面を覆う雪が描き出すその柔らかな形に見惚れました。
〔05〕
まだまだ空が気になりを眺めます。
時間の経過と共に青色が深くなっていきます。
〔06〕
真冬にはその背丈以上に雪が積もっていただろうに、
それでも背筋を伸ばししっかりと立っている、
その強い命の強さを感じます。
〔07〕
生き物の足跡がありました。
足跡の主は分かりませんが、
そこに息づく命を感じます。
〔08〕
真冬には雪が深く、
足を踏み入れることが出来ず見逃してしまう造形。
〔09〕
雪肌に近寄って見ます。
〔10〕
雪が見せる造形は儚い。
〔11〕
畑の畝の露わな様。
〔12〕
水たまりに映る空を探して歩きます。
〔13〕
その島模様は思い描く夢の地図のよう。
〔14〕
微細な起伏に砂丘の波紋を思い浮かべます。
〔15〕
陽も大分傾きました。
〔16〕
光が薄れていく中の雪は、
美しい。
三月二十七日(日) 撮影
既に梅雨入りした所のある日本列島、
暦では衣替えを向かえましたが、
我がブログの写真はまだ雪の写真です。
雪深い我が新潟県の上越は、
この写真を撮った三月二十七日がこの冬最後の降雪となりました。
この冬最後の雪と感じ取ったのでしょうか、
この日の夕方に、
外の気配に誘われ外に出たのは幸運でした。
毎年最後の雪を目にしていながら、
長い人生の中で写真に収めることはありませんでした。
今年は幸いに最後の雪を愛でることが出来ました。
次回の記事もこの雪景色の続きとなりますが、
次回がこの冬綴ってきた「冬景」の最終回となります。
終雪 [冬景]

〔01〕
〔02〕
三月二十七日、
三月も終わりに近いこの日、
朝目が覚めると一面の雪景色に包まれていました。
三月に降る雪は、
もうこれで雪は終わりだろうと思いで眺めますが、
その後にまた雪が降ると、
別れの日が一日延びたような気持になります。
この朝に降った雪がこの冬最後の雪となりました。
時は二ヶ月も過ぎ去り既に五月も終ろうとする今、
今年は季節外れの台風と早い梅雨入りに雨一色といった景色に、
心深く濡れ、寒さも覚えますが、
その寒さとは比べものにならないほどの寒さ、冷たさを、
そして、この雪の白い景色が懐かしくて仕方がありません。
三月二十七日(日) 撮影
其日 [冬景]

そしてその日がやって来ました。
その朝も雪がうっすらと降りました。
ただ、雪が降ったこと以外には、
何事もなくいつもと同じ平凡な朝でした。
何かを察知すべき予言があったのかもしれませんが、
感応する能力を持たない私には、
何も感じ取ることが出来ませんでした。
それでもこの朝、
私に写真を撮らせる何らかの働き掛けがあったのでしょうか。
自然が持つ力の大きさを、
この日私は、
改めて思い知るのでした。
三月十一日(金) 撮影
氷花 [冬景]

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枝先に咲いた氷の花。

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朝陽を浴びて光り輝きます。

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水滴が落ちながら咲いた花。

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光り輝けど、
その冷たい花の冷たさに、
三月九日(水) 撮影
三月九日の朝はことのほか余裕があり、
その上天気が良かったので出勤前後に、
いつもより多く写真を撮ることが出来ました。
今こうして振り返ってみると、
忙しい時期にも関わらず、
随分優雅な時間を自ら作り出していたと、
また、それは早起きするからこそ得られた時間だと感じるのであります。
日常生活のわずかな時間の中でこうした写真を撮る行為が、
ささやかですが心に潤いを与えてくれるような気がします。
輪郭 [冬景]

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〔02〕
〔03〕
除雪のため重機で積み上げられた雪の山、
そのなめらかではない山肌の輪郭を、
斜めから差し込む朝陽が浮かび上がらせていました。
到底被写体として成り立たない、
何の感情も湧かないありふれた日常の景色、
厄介者として嫌われるその雪山を、
光の存在で被写体に仕立ててくれました。
光あれば万物輝き出す、
日々そうした思いを抱き、
感ずる心を失わないよう心掛けています。
三月九日(水) 撮影








